かかしで村おこしをする
かかしは子供のころ、実家の近くに田んぼが多くてよく見かけた。当時は東京の郊外でも自然が豊かで、スズメが電線にびっしりと止まっているような事も多く、農家の被害も大きかったんだろう。現在でもきっと同じような光景は見られるはずだが、あそこまでのスズメはいないだろうし、かかしの出番もあまりないんだろうな。
かかしの中には鳥獣を追い払う効果を高めるために、動いたり、音を出したりするものもあるんだそうだ。そうでなくても頻繁に作り変えてデザインを変更しないと、動物たちはすぐに慣れてしまうらしい。法律やモラルがまったく通用しない相手だから農家の人も苦労する。もちろん、かかしの苦労も絶えないというわけだ。
かかしの顔といえば、昔ながらに「へのへのもへじ」が思い出される。あの程度の顔だったら最初から書かなくてもいいんじゃないかと思うが、中にはかなりリアルな、人に近い顔のものもあったように記憶している。ああいうものは1つ1つが農家の人の手作りだったから、個性というか、味が、かかしにも出ていたんだろうな。
かかしというニックネームの人が会社にいる。仕事らしい仕事をほとんどせず、動くことがない人のことで、もちろん本人のいる前では口にできないニックネームだ。昼あんどんなどという言葉もあるが、何もしないだけ、こっちのほうがさらにひどいということだ。かかしなんて呼ばれる人は、本当に何もしないってわけだ。